2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

インド人って…

11月にローマで世界リーダー会議が開催されることも是あって、現在の世界の話題のハイライトは食料飢餓問題に向いているかのようにさえ思える。クリントン国務長官のスピーチ(10月25日付け「ゴミ屋敷日本」参照のこと)、英国王立科学院のレポート(10月30…

良識不見識非常識

ヒラリー・クリントン国務長官が今後の世界食料需給問題においてバイテク作物の技術開発が不可避であると言及した新聞記事を以前書き留めておいたのだが(10月25日付け「ゴミ屋敷日本」参照のこと)、英国では、最近、王立科学協会が同様のバイテク作物推進…

越前沖で揺らぐ海月水母クラゲ

藤四郎少年「博士、今年は3年ぶりにエチゼンクラゲが日本海で大発生の模様です。カニ漁等への被害も懸念されます。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091025-00000004-maip-soci」 綾瀬川博士「写真で見ると、却々愛嬌のある風情をしてはおるがな。海の…

こどもは健やかに育てたいという考え方さえ一致しない場合の議論は、議論になるのかならないのか

Bad Science.今回はガーディアン紙のコラムの方から。テーマはエイズ否定論。批判対象が外連味たっぷりであるがために、或る意味、筆者の余裕が見て取れる。 http://www.guardian.co.uk/science/2009/oct/24/hiv-aids-link-denialist-spectator-events (仮…

スーパーフルーツの話

7月4日付け「水菓子考」に続くフルーツネタ。フルーツショップの前を通りかかると、落ち着いた気分で居られなくなるのは、わたくしの極私的な氏素性に由来をする。懐かしいような痛いような、正直とても冷静な気分ではいられない。いつになったら心穏やか…

米百俵の使い途

もう何年も昔のことかと勘違いしてしまいそうになるオバマ大統領就任演説で、最もわたくしが感銘を受けた "restore science to its rightful place." という台詞が再び話題に上がっているので、取り上げてみようと思う。ホワイトハウスのブログの中で、科学…

ゴミ屋敷日本

そう遠くない将来において、全地球レベルで食料問題がより深刻化するであろうという悲観的予測に対して異を唱える人々はそれほど多くはない。基本的に、これまでの食料供給能力の延長線上で考えてみた場合、これからの世界的な人口の急増分の需要量をまかな…

奥歯にスルメが引っ掛かる

特定対象者に対する新型インフルエンザワクチンの接種回数に関して、とある政務官(医系出身者)が横やりを入れて見直すこととなった出来事。 http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20091020-OYT1T00433.htm 当然のことながら、わたくしには1回で十分事足…

食べ物の好き嫌いを言ってはいけません

わたくしの「大嫌い」なトクホ。に関する報道記事。 http://www.asahi.com/politics/update/1023/TKY200910230260.html ◆トクホ、廃止も含め見直しへ 消費者担当相 健康によい効果がある食品を国が審査して許可する特定保健用食品(トクホ)について、福●瑞…

青年が乗っている自転車はチェレステグリーンのビアンキ

昏く沈んだこの季節の空気がわたくしは嫌いではない。 「赤い竪琴」(津原泰水)。きっちり2日で読めた。 「創元」、しかも、「静謐な恋愛ミステリ」といった帯文句から、多島斗志之作品を連想せずにはいられない。しかし、その予想は裏切られる。 4章構成…

「なにが悪いか」

◆ニセ110番と119番、1万3700回! 虚偽の110番と119番を計約1万3700回かけたとして、●賀県警●津署は20日、●津市大●、会社員●谷●雄容疑者(61)を偽計業務妨害容疑で逮捕した。 発表によると、●谷容疑者は2006年12月〜今年9…

平和的解決法あれこれ

◆独警察、ケバブ屋台の小競り合いでソースの辛さ捜査 [ベ●リン 16日 ロイター] 独ブ●ーメンのケバブ屋台で小競り合いがあり、地元の警察当局は、凶器となったチリソースの辛さが人体にどれほどの害を及ぼすか調べている。 事の発端は、店員が23歳の男…

終末思想の歯触りの良さと、それを批判する側の歯切れの悪さ

LAタイムズ紙の今回のテーマは、偽科学。具体的には、終末思想(惑星衝突)についてである。荒唐無稽なSF映画を観て、本気にしてしまう人が多いのだという話。日本にもいるぞ、そういう輩。残念ながら友人にはなってあげられないが。そして、今回のターゲ…

私権制限

豪州のとある町がペットボトル水の設置販売禁止条例を可決させたとのニュース。シドニー・モーニング・ヘラルド紙より。 http://www.smh.com.au/national/nsw-town-dumps-bottled-water-20090926-g6ry.html (仮訳) ◆ニューサウスウェルズの町がペットボト…

構想に煮詰まった三流脚本家が…

不謹慎な言い方ではあるが、三面記事も殺伐としたものではなく、心安らぐ、あるいは滋味深い事件記事というものを読みたい。最近はスカッとさせてくれる記事が少ないので、少なからず、わたくしはつまらない。 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/…

電波のサイクロイドがモノアミン分泌に影響するのだという君の仮説は社会にとって迷惑千万だから撤回したまえ、と財前教授が言ったかどうか

本日取り上げたLAタイムズ紙の科学面は、携帯電話の健康影響に関してである。同社の科学記事は、わたくし自身或る程度「買っている」面があるので、こうした灰色テーマに関しても、メディア特有のあざとい煽り演出の色は極力押さえ込んでいる…その点には、敬…

長い文章に目を投じることもひとつの先行投資と言うことで、オバマ大統領、如何でしょうか

オバマ政権の原動力となるべきイノベーション政策に関して、先頃行われた(といっても少しばかり旧聞の類)大統領の講演録をストックしておこうと思う。 場所は、とあるコミカレ。公立の職業訓練短大とでも言えばよいか。 (仮訳) ◆技術革新と持続可能な成…

夢をかなえるゾウ科学者

時代の波は、海洋バイオマスなんだそうである。 http://eco.nikkeibp.co.jp/high-ecology/column_kashiwagi/07/03.shtml 海洋バイオマスと海洋都市構想/エネ・水産資源問題を解決する海洋コプロダクションシステム 著名な学者先生たちが海洋バイオマス構想…

いけてる主婦

外国のアニメや漫画には詳しくないのだが(知っているのは、「シャザーン」や「スーパースリー」とか)、シンプソンズファミリーのお母さんであるマージ嬢がプレイボーイ誌の表紙を飾るということで、海の向こうでは話題になっている(なっていない?)。 米…

祭りの後の寂しさは、ヤーレンソーランクローン化計画

クローン動物(ウシ)の(食品)安全性に関する子供向け解説記事。慎重派の主張が的を突いている。 【慎重派の意見】 ・今はわからない危険がかくれているおそれがある http://mainichi.jp/select/wadai/wakaru/syokuiku/archive/news/2009/20091008org00m04…

今回のLAタイムズ紙の記事は、わたくしたちの生活に余り馴染みの薄い「芝生」の話。 http://www.latimes.com/news/nationworld/nation/la-sci-super-lawn28-2009sep28,0,5084376,full.story ◆スーパー芝生を設計する科学者 その目標は、耐干性、害虫抵抗性に…

ニュージーランドに行こう(何を見に?)

今現在、日本全体として十分に質の高い生活水準を確保しているのだから、これからは経済成長などしなくてもこの国の豊かさは何とか確保できるだろう(だから働くことばかりにアクセクしなさんな)という呑気な空気を携えたオプティミストの予測は、いつか自…

少女達はプーを目指す

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20091005-00000000-diamond-bus_all ははあ。「森ガール」と言うのか。はじめて知った。確かに、街を歩くとフォークロア系の洋服屋や雑貨屋が最近あちこちで増えているような気がする。 『森にいたい』という願望…

カシスサワーで酔っ払う市井の人

この国のありようを考えてみるに、、、などとたいそうな大風呂敷を広げた話をすると、バラク・オバマならまだしも、わたくしが傍らで朝顔が萎えた縁台でカシスサワー片手に偉そうに口にしても到底様にはならない。 そういうシチュエイションであることの視線…

野心とフェアネス

高校時代、世界史の授業は嫌いではなかったのだが、受験用の試験問題に向かうと『日本で卑弥呼が占術を駆使していたその時に、ヨーロッパ大陸ではどのような出来事が起きていたか』といったような世界発同時ニュースのような捻くり回した問題が必ず出てきて…

IQ140:頭の柔軟性とはどういうことか

「Petals Around the Rose(バラの花びら)」というパズルを行ってみた。 http://www.borrett.id.au/computing/petals-j.htm 5回サイコロを振って、その出た目からある法則(数値)を導き出すというパズル。 5つの目を基にして難しい四則演算に陥ることが…

春から夏へ、夏から秋へ

4月に種を捲き、5月には田植えを行った皇居のお米もどうやら収穫の時期を迎えたようである。 今年は現下非常に大きな台風メーローが日本に向かっている影響で、収穫日の日取りがどうなっているかは知らないが、昨年の場合を見ると、10月2,3日に水稲の刈り…

掘り出し物

「ホック氏の異郷の冒険」(加納一郎:角川文庫)をいつもの古本屋チェーン店でとうとう発見したのである。それも105円。価値を知らないチェーン店には、往々にしてこういう掘り出し物があるので、わたくしの宝探しの愉しみの一つにもなる。 日本推理作家協…

神秘的な事象に惹かれる感性が存在する以上は、そのフェロモンを団扇で煽って客寄せ商売を行う蒲焼屋が出現しても不思議ではない

久々のホームラン記事である。ホームランとは言っても、飛んでいったのはボールではなく、バットの方であったが。 日本の夕刊サン紙と双璧かと思われる英国はテレグラフ紙より。 http://www.telegraph.co.uk/foodanddrink/6230162/Is-biodynamic-the-new-org…

最近の貿易紛争に関して街の識者の顔を装ってごく短くコメントをそれらしくまとめてみたのである

G20という晴舞台でのおためごかしとは別に、現在までのオバマ政権が保護貿易擁護の方向に傾いていることは、「カウント10!」とまでは言わないが、審判旗判定によって明らかなことではある。その典型例が、最近の中国産タイヤに対するアンチダンピングの追加…