米百俵の使い途

もう何年も昔のことかと勘違いしてしまいそうになるオバマ大統領就任演説で、最もわたくしが感銘を受けた "restore science to its rightful place." という台詞が再び話題に上がっているので、取り上げてみようと思う。ホワイトハウスのブログの中で、科学数学教育の重要性に関するメッセージとして再び使われている。おそらく、数学の存在と対極の位置にあられる、あの、その、アヤ子氏はこうした動きを決して知るまいが(その前に、興味ない)。

10月22日(木)
◆科学と数学。教室で誇るべきこと(リック・ワイス記)
オバマ大統領は比喩的に話していたかもしれませんが、彼の就任演説の中で、この政権は「科学をあるべき場所に正しく戻す」ことを約束しました。彼は文字通りのことを話し、そして、いくつかの政府イニシアティブがその後明白になりました。今日、科学が置かれる最も然るべき場所の1つは、学校の教室です。
オバマ政権は、真の熱意をもって、科学・技術・工学・数学教育(これを別名「STEM教育」と言います)を支持する多数のアプローチを敢行しました。これらは、アカデミックなプログラムの中でイノベーションの風を呼び起こす競争的研究資金といった頂上競争のような公式の連邦基金プログラムから、ホワイトハウスにおける宇宙飛行士の夕べといったようなイベントで、150人の地元の中学生を招き、NASA天文学者らが何十もの望遠鏡を用意して月、土星その他の遠い衛星を観ながら、歴史的教育的なお祭を今月始めに行ったことまで、様々に及びます。
これらは全て意味があることです。科学技術は、過去50年間にわたって、この国の経済成長の非常に大きな原動力となってきました。そして、科学者や技術者達は、今日、エネルギー不足、気候変動、不十分な保健医療制度及び貧困といった世界的、あるいは国内上の喫緊の多くの難問を解決するための重要な役割を担っているのです。
今年もこの国から多くのノーベル賞受賞者を輩出したことは、大変素晴らしいことです。しかしながら、この21世紀において私達の経済を強化するために必要な新しいグリーンテクノロジーを創造する能力をもった新たな世代の専門家をこの国が育てていくためには、STEM教育がますますその重要な鍵として評価されているのです。
STEM教育は、科学技術に関する大統領諮問委員会での今週の主要な議題となっています。その際、アーネ・ダンカン教育長官がSTEMに関するプレゼンテーションを行う予定です。国民の皆さんは、10月23日金曜日午前10時45分から、www.whitehouse.govまたはwww.OSTP.govでその様子を見ることができます。
STEM教育に関して、正しいこと、間違っていることをどのように思っていますか。ホワイトハウスFacebookアカウント、または、Twitterを通じて、ダンカン長官へのコメントをお願いいたします。

会議の様子。
http://www.ostp.gov/cs/pcast/meetings_agendas

彼岸の国のSTEM教育、詳細は知らないが、科学と技術とエンジニアリングを分別して考えているのは、興味深い。日本でも、研究局面を基礎と応用と実用化とかに分けたりはするが、少なくとも、科学(アカデミー)に対して、技術だとかものづくりだとかいう分野は劣っているとみられがちである。科学がより高尚ってわけでは、全くないものを。加えて、科学の中には、実学という重要な領域が含まれていることは、わたくしの常套句。
それに何と言っても、数学を特出しするっていうことが、日本では、明らかに考えられない。数学は学問の止揚であるのだよなあ、とつくづく感じ入る。


本日の音楽♪
「虹」(ハンバートハンバート