野生の王国、あるいは、素晴らしき世界旅行のようなもの

久しぶりにTVのリモコンというものを夜半に手にして、某CHの『飛び出せ科学くん』を観た。以前に、わたくしがオープニングの回をいたく評価したあの番組。(4月14日付け「テレビの中に」参照のこと)


今回のテーマは、東京都内に棲息する意外な水生生物を捕獲するというもので、日比谷公園神田川井の頭公園を調査対象スポットとして様々な生物の捕獲を試みていた。
大層立派な天然ウナギ、天然ナマズといったものの収穫が紹介をされていく中で、井の頭公園では、予想通りというか何というか、ミシシッピアカミミガメミドリガメ)の大量捕獲を確認できた。いるわいるわいという感じの賑やかさである。


一方、在来種であるクサガメやイシガメの画像は確認できなかった。カメ王国の相当程度を専有しているものと推測される。
以前に皇居の生物種調査の紹介でも触れたが、クサガメ、イシガメは都心部では極めて稀少な生物種になりつつあるということなのだろうか。


また、最近話題のカミツキガメの捕獲も確認。このカメの獰猛性は案の定なのであるが、しょこたん少し騒ぎすぎ(田中くんも実際の生き物に対しては軟弱系に近かったが)。ウインナーくらい簡単に噛み千切るのは当たり前。人間だってそれくらいできらあ、てなもんで。
というか、そういう画像(えづら)はカミツキガメの偏見を強調していて興醒めに近いかも。神田川ではスッポンも捕獲。スッポン屋から鍋に入れられる前に遁走を果たしたのであれば、あっぱれ見事というしかない。


大体にして、BODの高そうな濁り水系では、こうしたタフなカメの仲間であるとか、コイの仲間であるとかが多く散見される傾向にあると結論づけられそうではある。そして、両生類系はいささか環境脆弱性が高いということで。


クライマクスは、日比谷公園での、ゆうに五尺はあろうかという大物アオウオ(これも、コイ系の仲間)の捕獲であった。確かに型もインパクトも大きいことは認めよう。
がしかし、わたくしが真に感動したのは、神田川での2メートル級はあろうというアオダイショウの捕獲であった。


ゲスト芸能人ほっしゃんが発見をし、追い詰め、手掴みで捕捉したのであるが、流石に日頃ポケットモンキーを飼っていて動物狎れをしているからなのかどうか、追い詰め方や掴まえ方に一日の長というかゆとりのようなものを感じさせた。ぎゃあぎゃあと無闇に騒がず、すいと無駄のない動作とエレガントな所作で掴まえるその手付きに感心をした。もしかして、ヘビ取り免許皆伝者なのかもしれぬ。


何と言っても、あんな殺風景な河原擬きの環境下にそんな大物が棲息しているという事実が心ときめかしますけれどもね。ネズミとか掴まえて食べているのだろうか。まさしく川の守り神。


予告編を見たところ、次週は田圃の生き物調査の模様である。たいそう立派な型のタガメの珍しい映像も確認できた。また、ヘビ出てこないかな。


本日の音楽♪
「東京の冷たい壁にもたれて」(甲斐バンド