切符もぎりは花形嬢の役と決まっていたのだ
◆「何度見てもすごい50本」決まる、「午前十時の映画祭」
カサブランカ▽第三の男▽天井桟敷の人々▽雨に唄えば▽ライムライト▽ローマの休日▽裏窓▽エデンの東▽ショウほど素敵な商売はない▽戦場にかける橋▽昼下りの情事▽鉄道員▽お熱いのがお好き▽十二人の怒れる男▽北北西に進路を取れ▽アパートの鍵貸します▽太陽がいっぱい▽チャップリンの独裁者▽ベン・ハー▽ウエスト・サイド物語▽アラビアのロレンス▽大脱走▽男と女▽ミクロの決死圏▽2001年宇宙の旅▽ブリット▽ロミオとジュリエット▽ワイルドバンチ▽明日に向って撃て!▽ゴッドファーザー▽激突!▽フォロー・ミー▽映画に愛をこめて アメリカの夜▽スティング▽追憶▽パピヨン▽クレイマー、クレイマー▽ある日どこかで▽ライトスタッフ▽アマデウス▽刑事ジョン・ブック/目撃者▽スタンド・バイ・ミー▽眺めのいい部屋▽薔薇の名前▽ニュー・シネマ・パラダイス▽バベットの晩餐会▽レインマン▽フィールド・オブ・ドリームス▽羊たちの沈黙▽ショーシャンクの空に
だ、そうな。
映画演劇文化協会というところが選んだ。
教科書的な、まさに、教科書的、キネ旬的に品行方正な名画がずらりと並んだ。
面白味に欠けるなどと文句を付けても始まらない。全部観たか、と尋ねられれば、7,8割掛け程度かしらという素人衆の一人ではある。
ただ、ふと想像するに、この作品群の中に、例えば、クローネンバーグ作品が一作でも混じっていたならばと考えると、何だか無性に嬉しくなってくる。「デッドゾーン」なんて何度観ても凄い作品だと個人的には思う。けれども、どうして50本の中に入るんだ、という疑念の声を挙げるファンも多そうな気がして、居心地がよくないことには確かだろう。ライミ作品なんか加えれば、完全にウケ狙いであることがばれてしまうだろうし、アンゲロプロス作品なんか加えてみれば、それは確かに一理ありましょうが、なにぶん上映時間がどうにもこうにもでしてねえ、なんて言い訳が出来そうなものだが、クローネンバーグならば、皆そこそこに良いか悪いか頭を悩ますのではなかろうか。
ところで、深夜ロードショウにはじめて出向いたのは、学生の頃で、とある大事な試験の前日であったことを覚えている。
その時に観たマラソン上映会の作品がどういったものであったのかは一切記憶に残っていないが、徹夜明け状態で臨んだ試験結果が望外に良好であったことは強く覚えている。酔っぱらいと一緒で適度なハイの状態のときのほうが頭の巡りも良いということだったのだろうか。
もう少し大人になってからの深夜上映は、嫌いではなかったものの、途中で居眠りをしたりして、精神体力的な面で次第に足が遠ざかっていった。今では10年以上そういう機会に足を運んでいないように思う。
(ところで、最近のロードショウ作品である「沈まぬ太陽」は途中休憩があるとか。3時間超の作品。途中休憩を挟むとはいえ、最近のお年寄りもタフと言えばタフではある。)
それから映画館内での爆睡記録と言えば、日本の巨匠作品「夢」。「こんな夢を見た」のテロップにまるで催眠術にかかったかのように、それは見事にすとんと眠りこけてしまった。おそらく開始15分程度で。そしてまた、眠りから覚めたときのすがすがしさも記憶に深い。勿論、本作の内容は何も覚えていない。
本日の音楽♪
「HERO」(エンリケ・イグレシアス)