11月の風物詩といえば、取的さんの全くいない両国の街の国技館で行われる高専ロボコンである。そして、隅田川の川面は秋色から冬色へと移ろいゆくのだ。

ミシェル・オバマ大統領夫人がエネルギー省に出向き、行った講演録。内容は、科学者の社会貢献、並びに、科学教育といったところか。特に、若者の発明技術コンテストの如きイベントについて詳しく述べている。

◆エネルギー省イベントのファーストレディーによる発言(2009年11月05日)

オバマ大統領夫人:こんにちは、皆さん。

観衆:こんにちは。

オバマ大統領夫人:どうかお座り下さい。本日はお招きいただきありがとうございます。 エネルギー省の皆さんとこの場にいられることを大変嬉しく思います。先程、秘書に話したのですが、こんなに超満員で観客の皆さんが溢れた状態では、もっとたくさんの空気を注入する必要がありそうですよね。(笑)皆さんが公的立場でこの場におられることから、お行儀よくしていなければならないと思っていらっしゃることでしょうが、しかし、ここはもっと大きく、燃え立って、(歓呼、拍手)さあ、行きましょうか!
 まずは、チュー長官に対してお招きいただいたことを感謝申し上げます。御存知の通り、チュー長官は才能ある科学者であるばかりでなく、啓示を受けたリーダーでもあり、そして、彼はワシントンに新しい考えと展望をもたらしてくれています。私達そして皆さん全員に対して、全く新しい方法で、私達自身の仕事や皆さんの仕事を見つめ直させてくれています。彼のリーダーシップにはとても感謝しています。私の夫は、この内閣が大好きなのですが、彼のチームの中に本当の専門家オタクがいらしたために、彼はとても興奮していました。(笑)彼は、数週間ずっとその話をし続けていました。だから、皆さんに、そして、皆さんの仕事に感謝する次第です。
 皆さんへの感謝の言葉にもう少し時間を下さい。私がこちらを訪問した理由の1つがそれなのですから。私は、ワシントンに関係する多くの機関を訪問するための特権を戴きました。私の目標は、その全てを訪問することです。御存知のように、私は以前にここに所属していましたが、赤の他人が私を追い出してしまいました。(笑)いえ、それは構わないのです。私自身は、そういうことをしないようにしようと思っていますけれど。
 しかし、この訪問は私の為になるものであって、私が以前にこう言ったように、政権に役立つものなのです。大統領と私は、ここワシントンD.C.では新参者です。そして、皆さんの多くは、私が生きてきたよりも長くこの仕事についています。
 エネルギー省で長く働いておられる職員の何人かが最前列においでですが、彼らの数十年に亘る勤労奉仕に対して、賞賛の拍手をして余りあるものがあります。(拍手)彼らがあまりにここの場で恰好よく見えるので(笑)、30、40、50年の間働いてきた人たちがそのように見えるので、私は皆さんに会って、どれくらい長く働いてきたかを尋ねると、いつも私は驚かされるのです。10歳の頃から働き始めたのかしら、と。(笑)
 私達の感謝は、一生懸命に連邦機関で働いている全ての人々と同様に、皆さんにも向けられるべきものです。しかし、皆さんはその値する感謝を実感できないことが多くあるでしょう。時として、皆さんは多くの非難を受け、長い間この国が進歩し続けてきたことの称賛を全く与えられないこともあるでしょう。皆さんの行う仕事を評価するということを皆さん方に確信してもらうことこそがまさに私達政権の小さな使命でもあるのです。
 けれども、それが草分け的な科学研究をしているかどうかに関係なく、あるいは、核の安全保障を確実にするものか否かに関係なく、あるいは、我々の家やオフィス、車、より効率的な機器などを製造するかどうかに関係なく、あるいは、気候変動への風向きを変えるかどうかに関係なく、皆さんがここで行っていることは、火急を要するといったものではありませんでした。皆さんの仕事は、私達の経済と国家の安全のために重要で、孫子のための環境を維持していくためのものです。それが皆さんの仕事です。
 それは簡単なことではありません。誰もが簡単でないということを知っています。そして、おそらく皆さんが現在、激務の中で取り組んでいるだろうことのほとんどは、今年中に終わりさえしないばかりか、この政権の期間中に、あるいは、皆さんの在職中に完結しないだろうということを知っています。皆さんがしている仕事の最終的な結果は皆さんには見えていないのです。
 このため、来たるべき数十年に向けて、皆さん方全員は、次世代の人々へとトーチを手渡すことになるでしょう。本当のところ、たった今ようやく育ち始めている多くの若者、未来の科学者と公務員に対してトーチを手渡すことになります。そして、それは正しく次世代次第なのです。私達の子供たち、孫、私達が助言をする若者たちです。この素晴らしい仕事の大成功を収めるかどうかは彼ら次第なのです。
 そうする用意ができていることを確実なものとするかどうかは、私達次第です。それが私達の仕事です。 用意をさせて、育てて、成熟させて、重点投資をする。そして、皆さん方が始めたものを終えるために必要とする知識と技術を確認するのです。
 私達の現在のこの教育制度を変えない限り、アメリカ中のあらゆる子供が、特に数学と科学に関しては、良い教育を受けることを確実なものとしない限りは、我々のエネルギーの未来を変えることができないということを誰もが知っています。特に数学と科学です。
 このため、私達は州において、科学研究室を近代化し、その基準を上げ、カリキュラムの水準を向上させ、そして、学生達がより生きていく上でより為になって、より面白い授業を約束してくれる資格のある先生を投入して、訓練するための挑戦を行います。
 また、上級進級コースをより拡大して、より重要な機会に晒されない特に女性達に追加的機会を与えることを約束します。私達は、彼らに勉強してもらい、これまでにない方法で科学、数学、工学、技術分野で成功して欲しいのです。その数がどんどん増えて欲しいのです。
 このために私達は喜んで、ここエネルギー省の人々が若者を科学に興味を持って貰うために行う取り組みを支援します。私がここにきたもう一つの理由がそれなのです。私達が行ってきたことと皆さん方が行ってきたことは非常にユニークなものであることから、しばし、この訪問について私のスタッフ間で話をしてきました。皆さんが毎年主催する全米サイエンス・ボウル、エネルギー省が長い間この種のイベントを率先して支持していたということを知らない人々が多くおられます。皆さんが主催する全米サイエンス・ボウルは、1,800の学校から20,000人の学生を集めて行われます。それは大変に素晴らしいイベントです。(拍手)本当に。
 そして、この競争に参加する若者は、長い日時を費やして、競争を押しのけて頭角を現し、準備をし、集中します。彼らは、その過程において、生物学、化学、物理学と数学を学びません。皆さん方全員は、彼らが学んでいるものが規律とチームワークと問題を解決するためのコミュニケーション技術であるということを知っています。
 中学生は、水素で動く車を設計して、工作して、走らせる、ただそれだけのことしか行いません。それは最高の科学でしょう。本当に若者を興奮させる方法といえましょう。私の子供は、ほんのわずかの競争のようなものにも興味を示しませんが。(笑)それは、子供の想像力を活気づけ、来るべき時にこの国の挑戦に合致した革新的な考えを促進します。
 そして、これのどれもが、皆さん方のこのイベントのために費やす多くのボランティアの時間なしでは実現できません。コーチ役として、裁判官役として、スコアラーとして、タイムキーパーとして、皆さん方はその激務に奉仕していただいてきました。
 ここエネルギー省の100人以上の職員がワシントンでの全国競技の運営を手伝っていることを私は知っています。そして、6,000人以上のボランティアがアメリカの全域で地域別協議の運営を手伝っています。
 そして、特に一人の人間を紹介したいのですが、その人は、過去19年に亘り毎年全事業に関与し、そして、引退の時期を迎えています。私は、彼女があと20年あったら引退を延期したいということがよく分かります。彼女は、僅かばかりの数の学校で1991年からそれを始めた頃から、150,000人以上の学生を奮起させるまでに、この催しを大きく育ててきたのです。
 なので、私は彼女の素晴らしい仕事、スー・エレン・ウォルブリッヂを認めていただきたいのです。スー・エレン。(拍手)どこにいますか? ずっと後ろの方に座っています。 (拍手)ご紹介します。人々を走らせた張本人です。ずっと後ろの方。 (笑)よく見えませんでしょう。私は見えますけど。彼女の道を作ってあげて下さい。ちょうど後ろで手を振ってくれています。(笑)ありがとう、スー・エレン。こちらにやって来ました。さあ、スー・エレン。(拍手)彼女は、ここです。(拍手)
 ご覧ください。私は、これがかなり特別な何かであるということを、とても小さな何かから始まって、とても大きくてとても意味がある何かにそれが育つということを皆さんが知っているのだと思います。皆さんの情熱と激務と奉仕に感謝します。皆さんは幾千万もの若者の命に触れています。そして、それは平和と満足感と誇りを与えるものです。皆さん方をとても誇りに思います。ありがとう。(拍手)
 今日私達自身の優れた業績を認識したように、スー・エレン女史と多くの皆さんの優れた仕事ぶりはこの競技を運営するための活動でありました。それはエキサイティングなことだと思いませんか?(笑)今日はこの場に、ランドバーのケンムール中学校、メリーランド及びロングフェロウ中学校の生徒さんたちも見えています。はい、はい。(拍手)そして、ヴァージニア州フォールズチャーチのロングフェロウ中学校(拍手)、あちらです。 彼らは、来春、私達にビッグデーのプレビューを少しばかり与えてくれそうです。春には実際に競技が始まるでしょう。本日はそのためのリハーサルです。
 ここでミニサイエンス・ボウルを開催しましょう。全員準備は万端です。私はまるでアレックス・トレベックのようですね。(笑)そして、チュー長官はヴァンナ・ホワイトでしょうか。 (笑、拍手)さて、この競技は(笑)、練習ラウンドのようなものなので、真剣勝負ではありませんよ。しかし、私はアメリカ合衆国の大統領にこの結果を報告しなければなりません。だから、若い子達には、プレッシャーを感じないで頂戴ね。(笑)プレッシャーなんて何もない。
 それで、まず何からしましょうか? まずはチュー長官が壇上に戻って来て、それから、この競技を始めてもらいましょうか。 (拍手)<<

エネルギー省にお勤めする人間は、公務員なのだろうなあ。語る相手は政治家(の妻)とはいえ、これだけ持ち上げられることって日本ではあり得ない。今、日本で一番意気上がらない職種だからなあ。お気の毒様。国の質落としちゃうことに夢中になっている興味深い国民ではあるな。


そんな話はどうでも宜しい。さて、これに類した我が国での催しとして、即座に脳裏に浮かぶであろうものは、高専ロボットコンテスト高専ロボコン)であろう。少し強引な物言いに聞こえるかもしれないが、一般観衆として過去に10回以上も会場に足を運んできた当人であるので、そう言いたいのである。
TV放映は年末であるが、実際の催しは毎年両国の国技館でこの11月の下旬に催されている。招待状も二週間前に来た。
その模様は実際にこの目で見た後、後日改めてこの場で気が向いたら書いてみたりするかもしれない(つまり、書くかどうか分かりません)。


本日の音楽♪
「マリエ」(ブレッド&バター