税制アイデア募集中

ホワイトハウスのブログによるところでは、米国民に税制改正に関するアイデア公募を行っているらしい。
日本でもかつて特区制度なるもので国民各位のアイデア、要望募集という試みが行われたことはあるにはあったが、その際も税制は対象外だった筈。というのも、税という特質上、利害が直接絡みやすい(狭義の所得再分配でない)、素人的に相当突飛なアイデアが出てくる可能性を否定できないといった予測をしてしまったが為、公平性・公正性を確保できないと判断したものと推測される。
あくまでアイデア募集であり、公平性・公正性は然るべき部署の仕事となろうが、今回のホワイトハウスの試み、吉と出るか凶と出るか。アイデア募集の〆切は、来月15日ということである。

http://www.whitehouse.gov/blog/Tax-Reform-Subcommittee-Requests-Ideas/

(仮訳)
◆税制改革小委員会がアイデアを募集中

オバマ大統領は、大統領経済再生助言委員会(PERAB)に対して税制改革のためのオプションを創設するよう依頼しました。税制小委員会のメンバーは、同委員会で検討すべきアイデアを準備中であり、誰にでもこの重要な問題に関するプロセスに参画する機会を与えたいと考えています。小委員会で検討すべきアイデアや意見については、ここをクリックすればどなたでも共有できます。提出の最終期限は、2009年10月15日です。

注:PERABの責務は、新しい税制システムを構築することを推奨することではありません。彼らは、税の簡素化、税法のより望ましい執行、法人税改正、潜在的な税制オプションの賛否を示すことについて検討することをミッションとしています。彼らは、年間250,000ドル未満の所得しかない家庭からの税徴収というオプションは検討しないように命じられています。アイデアを提出する際には、そうした点にも留意下さい。


日本でこれを行えば、凄いことになりそうだ。何が凄いかというと、国民各位は兎も角として、政権交代で自らの処遇がどうなるのか一番浮ついているエコノミスト連中(彼らも国民の範疇には含まれる)が歓喜大騒ぎしそうだ。その姿態がさぞや凄いものになるだろうと予想するのである。

テーマは違うが、妙に高ぶっているエコノミストの発言を最後に貼り付け。
縁台のおじちゃんの発言ならばいざ知らず、評論「家」とは名ばかりで、理屈や理性という箍が外れてしまった典型ではある。箍が外れているので、恥を知ることもない。

政官業が癒着して税金をネコババする構造を破壊できるか、どうか。それこそがいま問われているし、民主党政権が目指す頂もそこにあるといっていいのではないか。
八ツ場ダムとJAL。これらはその癒着構造の象徴である。ダム建設を禁止すれば多くの住民が苦汁をなめる。JAL再生にもっとも現実的な判断である法的処理(破たん処理)を選択すれば、多くの従業員、株主、取引先など多くの人々が苦痛を感じる。だがそれは政官業癒着打破のまさに試金石となる。血が流れるからできないとなれば、自民党政権と何も変わらぬという話になってしまう。


本日の音楽♪
「君にもらう手紙」(NAO)