Snake!Snake!Snake!

幾分刺激的な写真付きで、LAタイムズ紙。
http://www.latimes.com/news/nationworld/nation/la-na-python27-2009sep27,0,2934352.story

(仮訳)
フロリダ州エバーグレードに侵入した外来種のアフリカ・ロックパイソンに危機感!
国立公園近辺で発見された3種の攻撃的で外国産のヘビが野生化する懸念
フロリダ州フォートローダーデールからの報道)

 アフリカ産の最も大きなヘビの一種がエバーグレーズ東部でヤギ、豚、ワニを捕食しているのが発見され、それらは外来野生生物としてすでに野生状態で優占種となる可能性がある。
 ここ数ヵ月の間に、マイアミ・デード郡で、調査当局は卵を抱いた雌と幼生体を含む3匹のアフリカ・ロックパイソンを発見した。
 州の野生生物当局は、これらがペットとして飼われていたものが単に逃げ出したものだということを望んではいるが、一方で彼らは、アフリカ・ロックパイソンが現在は、エバーグレーズ国立公園で数千に及ぶ個体数と推定されているビルマ・パイソンと並ぶ非国産の圧力生物種となる危険性に憂慮している。
 フロリダ魚類野生生物保存委員会は、この夏に当該ヘビが見つかった地域に職員を派遣する予定である。
 「我々は、これらを本当に放しているのかどうか、放しているとすればそれは一体誰なのか、よく分かっていないのです。」スコット・ハーディン州野生生物委員会外来種コーディネーターが言う。「関連性は十二分にあります。」
 専門家は、人間に対する危険性はあまり心配ないと言うが、致命症となるような攻撃も行うことが知られる。2002年には、南アフリカで10才の男の子がアフリカ・ロックパイソンに殺され、食べられてしまった。また、1999年には、イリノイ州のセントラリアでペットのアフリカ・ロックパイソンが籠の中からそっと抜け出し、3才の男の子を絞め殺してしまった。
 より現実的な危険性はフロリダ州南部で高く、そこでは外来種が野生生物を捕食することができて、国産の捕食者に置き換わり、野生の状況に対して予測できない変化を引き起こす可能性がある。
 マイアミ・デード消防救急隊のリサ・ウッド大尉は、2匹のヘビを発見した。5月下旬のある夜、巨大ヘビについて調査中、彼女はおよそ9フィートの長さの雌のヘビが車に轢かれているのを発見した。ヘビは、およそ3ダースの卵を抱えていた。
 「この雌ヘビが道路の横断に成功していたならば、非常にたくさんの赤ちゃんが孵化していたことでしょう。」と、ウッドが言う。
 当該ヘビが繁殖しているかもしれないというもう一つの徴候として、8月にウッドはBB銃で撃たれた28インチの若いヘビを発見した。それは、最近鳥を飲み込んだらしく、まだ腹がふくれた状態であった。
 アフリカ・ロックパイソンは、アフリカのサハラ砂漠南部で、湖近辺の乾燥地に好んで住む。それは20フィート以上の長さになることがあるが、専ら16フィートというのが典型的な長さではある。
 米国魚類野生生物庁によれば、この5年間で3,158匹のアフリカ・ロックパイソンが商業目的で国内に輸入された。当該ヘビは攻撃的であることが知られているために、ペットとして、より小型で穏やかな性質のボールパイソン(それは619,488匹輸入された)あるいはさらに小型のビルマパイソン(それは19,817匹輸入された)よりも人気があまりない。
 中央フロリダ爬虫類ブリーダーのグレッグ・グラジアニは、ロックパイソンが見つかったマイアミ・デードがそのような大きな爬虫類が生育するにはあまりに密度が高過ぎるのではないかと述べている。
 「繁殖といったとき、それは大蛇についての話なのです。」と、彼が言う。「繁殖できるほどに十分な量が確保されていれば、即座に目につくことになるでしょう。」
 州野生生物委員会の生物学者であるビル・ターナーは、ビルマパイソンとアフリカ・ロックパイソンは、どちらも現に子孫を産出できていることから、両者が交雑する可能性があると言う。そのようなハイブリッド種は、純系種よりも強靱な個体になりうると、しかも、それはほとんど手つかずの状況にあると、彼は述べる。
 ビルマパイソンは、外来種エバーグレーズの既存生物を駆逐する危険性の象徴として取り沙汰されるようになった。ヘビは、鳥、アライグマ、鹿、その他国内の野生生物を捕食する。
 現在、州野生生物委員会は、ビルマパイソン、アフリカ・ロックパイソン及びいくつかの他種のヘビについては、その所有者が捨てて放すのを防ぐためにヘビにマイクロチップを封入することを義務づけている。そして、議会は現在2種のヘビの輸入と州間移動を禁止する法律を検討している。


この記事、記者は何やらおどろおどろしく書いております。記者の思惑ぶりの方が余程おどろおどろしいとわたくしなどは醒めて斜めに読むだけなのではあるが、カリホルニヤの新聞社がフロリーダの状況をネガティブな視線で書くということにある種の「意味」があるということなのかしら。そうであるならば、それはそれで大変に興味深いが、いずれにしてもだ。ヘビ嫌いの記者が嘆くほどに危機的アウトプット(アウトブレイク)が予想されるわけではない。頑張れ、アフリカ・ロックパイソン!ビルマ・パイソン!米国中を席捲してしまえ。(なんて言うと二国間で要らぬ摩擦が生じる可能性があるから、何ならこっそり日本に来ても良いよ。)


本日の音楽♪
「スペイン」(松永貴志