仏の顔は何度までが一般常識か

無類の鯨好きで親中派の首相が就任をして以来、中国との親密関係を急速に深めつつも、その一方で、その国のと或る貿易会社が中国相手の交渉で何やら揉めていたら中国政府にその会社の社員がスパイ容疑で掴まってしまって、今度は国を挙げて中国に目くじらを立てている、なんていう、そんな国がある。
そんな国を代表する国民的野生動物として、漫画の中では拳闘好きとして頓に知られ、学術的には封入種固有種として知られ、動物園では御子様方に御馴染みの動物がいる。傍に近づくと、鹿並みに臭う。
その動物を企業マスコットイメージとして仕立て上げている国内大手某運送業者が、今回の話の主役である。前振りが七面倒くさいほどに冗長に過ぎる。
平凡で人の良さそうな主婦を演じさせたらそれらしかった一介の女優がいちど劇中で大女優を演じたら何故かそれが当たってしまって何だか知らぬ間に大女優然として扱われているその女優が同社のCFに出演していたということもあったな。それも手掛かり。もういい加減によろし。
家人がインターネット通販にて某商品を料金代引きにて申し込んだのが、シルバーウィークに入る前のことであった。以下に今回の事の顛末を時系列的に記していこう。


◆9月n日:インターネットにて某商品を注文。
◆9月n+4日:いつもはほとんどお付き合いのないくだんの運送業者(市内にある取り次ぎ営業所と思われる)から、注文品に関する住所確認の電話がある。一部住所不記載があったようで、正確な住所を口頭で先方に知らせる。その際、先方からは、シルバーウィーク始めには荷物が届く旨の連絡があり。
◆9月n+7日:先方連絡の期日はおろか、シルバーウィーク半ばになっても、荷物は届かず。不在者票もなし。こちらから取り次ぎ営業所に電話で問い合わせる。先方からは、「3日前の連絡内容は何も引き継がれていない。今日は当該荷物を持ってトラックで出たままなので、今日中に届くか、さもなければ、明日夜には確実に荷物を届けられる。」旨の返事あり。当方から、再度、こちらの住所を連絡し、明日夜まで待つ旨返答。
◆9月n+8日:夜まで待っても荷物来ず。不在者票もなし。
◆9月n+9日:こちらから連絡をしようとしていた矢先、先方営業所から電話。「住所が分からないので、届けられない。」当方から、2度までも確かに住所を連絡した旨伝えるも、先方は「聞いていない。」の一点張り。


わたくしの所在地の住所が特に複雑というわけではなく(他の宅配業者は少々の不記載があろうが何の問題もなくいつも届けてくれる)、住所の不備も階号の記載がないだけのことで、業者が途方に暮れて立ち往生をするわけではないと考えられる。なのにそれなのに、3度に亘る同じ内容の問い合わせ、その度に「聞いていない」というのでは、余りにご無体というか、久々に怒り心頭を通り越す呆れた大物ぶりの対応ではある。


インターネットで発送伝票のID番号を入力すると、現在の荷物の保管状況がどうなっているかが分かる御丁寧なサービスが一応あったので実際に確かめたところ、n+4日には確かに当該荷物が市内営業所に到着済みであった。尤も、その荷物の形態が「40kg」と表記されてある。そんな女性1人分もあるような大きな商品を注文したわけでもないのに(4kgにも満たないものと思われる)、40kgとは一体どうした荷物に変貌してしまったことなのだろうか。


結局、最後の日の応対に出た家人は、流石に腹に据えかねたらしく、「持ってこなくて宜しい」と電話の相手に向かって三行半を叩きつけた。このために、40kgの謎も、市内で荷物が立ち往生を繰り返していた謎も、営業所社内での一級品的怠惰さが誇れるホウ・レン・ソウ・システムの仕組みも、一度は見てみたかった配達員の御尊顔も今となっては不明の儘ではある。


また、この運送業者は御客様苦情相談用の受付対応窓口といったものは据え付けておられないようで、本社宛てに一体今回の顛末はどうなっているのでしょうか?と問い合わせるメールを発信してみたのであるが、その後、音沙汰は何もない。
運送業者と我が家との一度も顔を合わせることのない暫しの奇妙な蜜月ではあった。
なお、その後、この運送業者に関する取引禁止令のお達しが厳に発布されたことは言うまでもない。


本日の音楽♪
「スマイル」(日野皓正)