動物嫌いの有名人も何か言っておくれよ

とくいの英国ネタである。

英国の学校で飼われていた羊、生徒が投票で殺処分

という記事を見かけた。
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-11503220090915
わたくしの感想はと言えば、相変わらず進歩的というか、進みすぎて躓いて肥溜めに頭から突っ込んでしまった、というか。

英国南東部ケ●トの学校で飼われていた生後6カ月の羊「マーカス」が、生徒たちの投票によって食肉処理場に送られた。校長が14日に明らかにした。親や動物愛護団体からは「殺処分」を強く非難する声が上がっている。
 マーカスの殺処分に対する投票は6─11歳の生徒14人で構成する委員会が行い、賛成13票、反対1票だったという。
 学校関係者によると、今回の決定に対し、動物好きの有名人や動物愛護団体、一部生徒の親たちから激しい怒りの声が上がっており、学校や教師への脅迫も行われた。
 マーカスは動物の飼育を学ぶための教育プログラムとして、約250人の生徒によって飼われていた。このプログラムではほかに、アヒルやニワトリ、ウサギ、モルモットも飼育されているという。

13対1か。生徒たちはさぞや真剣な議論をたたかわせたに違い有るまい。そして、結果、賢明な結論を導き出したと言えようか。健全な心が垣間見えるようである。
さて、記事にもあるように、事の問題性はこちら側の方であろう。

(再掲)
学校関係者によると、今回の決定に対し、動物好きの有名人や動物愛護団体、一部生徒の親たちから激しい怒りの声が上がっており、学校や教師への脅迫も行われた。

あれまあ、脅迫なんて、いくら何でもやり過ぎだわね。という思いは多くの人が抱く感想ではないかと思われる。しかし、斜め目線と偽黄金銃を持つわたくしは、それ以上に深刻な異様さ加減というものをこの光景から想像してしまう。

動物好きであったり、有名人であったり、愛護の名の下に徒党を組もうとしたり、生徒の親になってみたり、そんな属性は、この際、何も問うまい。そういった属性や肩書きを全てかなぐり落とした上で、彼我の主張を吟味することで、異様さは浮かび上がってくるのである。

どうしてマーカスを屠殺して肉屋さんに売ってしまったのか。可哀相じゃないか。命の大切さの教育を重んじるべきだ。
連中はこんな非難の声を上げたのだろうが、しかし一方で、マーカスの恵みでジンギスカンパーティを行うことに、何の謗りを受けるいわれもない。命の大切さ。それを百も承知で、動物を植物をわたくしたちは喰らうのである。

であるからして、先回りして結論を言えば、水掛け論に近い結末が想像できようが、そこでなあなあと矛を収めてはいけない。
そうした非難の声を聞くわたくしたち第三者は、寧ろ、人間生活を営む上でのプリミティブな基本原則に触れる部分でもあるそうした人生訓の根っこに無遠慮に触れようとする彼らの意図というものを冷静に観察すべきであろう。

神が憑いているのだから仕方ないこととは言え、誤解を恐れず喩えるならば、ンコの仕方をあれこれ外野から指図するよな行為である。そういった(言われた側が)大変不穏な思いをするその行為の延長線上に、実は、ハイジの仔山羊のユキちゃんがおり、豌豆達が喜ぶイルカのマイティがおり、クジラのディック諸々が控えておることは、容易に想像ができましょう。

というわけで、わたくしが冒頭、「肥溜めに頭から突っ込んで」といったのは、そうした思いがあるからなのである。
豌豆達には永遠に理解して貰わなくて宜しい。


本日の音楽♪
「ゆうこ」(村下孝蔵