バーモント州の名物料理(嘘八百)

カレーライスの食べ方というものに拘ってみたい。偏屈な老人の戯言のようで吾ながら何だかなあという後ろめたさがなきにしもあらずではあるが、この際、ショッカーの大幹部宜しく、肩に力を入れて、一席ぶってみよう。


オシャレなお店でカレーライスを注文すると、アラジンのランプに入れられたカレーのルウと皿に二次元平原化されたライスが別々に卓上に差し出される。三次元から二次元へ、自分でルウをかけて召し上がれというスタイル。わたくしは、日本人らしく潔く、できれば、一つの皿の上にカレーとライスを分けて二色盛のセットとして戴きたい。


カレーライスの上にしょうゆやソースやマヨネーズやら何やらをぼとぼととかける。これは反則。カレーはカレーだけでよろしい。他の調味料は必要ない。


カレーとライスをぐちゃぐちゃに混ぜて食べる。「ナ●ル」のおじさんのように「ヨクマゼテネ」と言われても、矢張りそれは論外。反則技。タブー。想像しただけで気持ち悪くなる。カレーはカレー、ライスはライス。ライスは白いまま食べるがよろし。ちなみに、オシャレな店で別々に出された場合も、ライスの上にルウはどぼどぼとかけない。何となれば、別々に戴く。


福神漬ラッキョウはわたくしの傍に置かないこと。大嫌い。


辛いカレーは問題ない。昔、何倍カレーの店が流行った時に、最高ランクのものにトライしたこともある。ある店の「地獄カレー」は、文字通り、その後二、三日間地獄を味わった。


およそ不味いカレーというものに巡り会ったことがないが、ごくごくまれに、「何だこれは!?」という経験がないわけではない。そういう場合は、その店のメニュー全体を疑ってかかるに限る。たぶん、そのコックさん、料理が嫌いなんだろうと思う。


本日の音楽♪
「うめぼし」(奥田民生