若者=蚊

『十階のモスキート』という変てこな映画がかつてありましたが…
http://www.j-cast.com/2009/05/20041482.html

足●区にある「区立北●浜公園」の広場に、2009年5月21日から「モスキート音」と呼ばれる高周波音を発射する装置が取り付けられる。名前通り、蚊の飛ぶ「キーン」という音に似ていて、これで深夜公園に「たむろ」する若者を撃退しようというものだ。同じような悩みを抱えている自治体やショッピングモールは多いらしく、設置会社には問い合わせが殺到している。


その悩みの種については分からないでもないのであるが、関係者諸氏は「本気の本気」でこの装置の撃退効果を信じているのだろうか。
…というのが、率直なわたくしの感想。今ここで頭ごなしに『インキチ装置』と決めつけたりはしませんけれども。
効果があればねえと期待をする反面、以下のような疑問が脳裏に浮かぶ。


*導入の経緯→公園であれば立ち入り禁止、コンビニであれば深夜営業をやめてはいかが
*導入の判断→本当にきちんとした証拠を確認した上での導入の判断があったのかどうか
*リスクの検証→周辺住民からの苦情が増えやしないか(特に電磁波過敏症を自称するヒト)


何らかの根拠があっての計画なのであろうけれども、単に「若者に聞こえやすい高周波で若者を選択的に撃退」という想定シナリオは、それだけでは論理的とは言わないようにわたくしには思える。
まあしかしながら、是非とも効果の程の続報は期待したいところである。


少子化社会の中で若者の価値(特に社会的負担を担う世代として)というものは相対的に高まっていることは事実であろう。しかしながら、何もしない若者は無用の長と看做され非難をされるという典型の図式である。
一方で、若者の立場からしたら、そんなことはムシの良い注文という風に受け取られるかもしれない。それもまた一理。
コンビニの前でインタビュアからマイクを突きつけられたら、「俺たちは蚊じゃねえぜ。」といっぱつ見栄を切って決めてほしいところではある。


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さて、約1ヶ月前に書き溜めた上記ダイアリ。
あえてすぐに公開とはせずに、その後の反響を確認すべく寝かせておいてみた。
その後、このネタを追っかけて効果のほどを確かめたメディアが出てくるのを待って。


そしたら、やはりメディアの視線は容赦ない。こうした記事が出た。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090624/crm0906241918022-n1.htm

“若者撃退音”設置の公園に少年たむろ、トイレ壊される

場合によっては、詐欺商法トラブルにならないとも限らないとも思っていたこのファンタスティポ・マシーーーンではあるが、関係者はあいかわらず(おそらく永遠に)強気である。

同課は「壊されたのは残念だが、まだ、これで装置の効果がないとは言い切れない」としている。

なるほど。後悔は永遠に先に立たないということか。よい勉強になる。
最後には、こんなコメントも。

同区は「音は続ける。増設の予定はない」と、来年3月まで続ける方針。夜間パトロールは強化するという。

なるほどなるほど。


本日の音楽♪
「顔」(コンセントピクス)