只今故障中

携帯電話が突然故障した。
買い換えてから、およそ1年あまり。思えば、その前の携帯電話も去年の今頃に突然故障したのだった。
今回と同じ、大変に蒸し暑いサウナのような夜であった。操作中に、画面の映像が段々と歪み始め、それから突然ぷつりと電源が消えて、ご臨終。どのボタンを押してみても、うんともすんとも答えてはくれない。脳溢血のような症状であった。
今回も同じような症状が現れている。携帯電話という機器は、余程、湿気に弱いということなのだろうか。今回は、当該機器をきちんとホルダーに入れて、直接濡らしたりしないように気を遣ってきたというのに。
いやいや、たかが湿気だけで故障することはあるまい、という声が聞こえてくる。

「要は、相性の問題よ。」
「相性?」
「ヌシの体内からよからぬハドーが出ていて、だな。機器を不調にさせているのだな。」
「ハドー…ですか(パ・ドゥドゥではないのね)。」
「然り。一種の波と思えば宜しい。万物は波で出来ている。それは兎も角、そのハドーの影響を防ぐためには、この霊験灼かな水晶玉を身に付けるしかないということである。水晶玉から出る別の正調ハドーが邪悪なハドーの波を矯正するのであるな。ナサもその効果は確認済みよ。」
「ナサ…(中村三平さんのこと?)。」

そのよからぬ邪悪な波動というのは、わたくしの捻くれた性格に発祥するものだと云いたいのかもしれないが、もしかしたら、機器の側が波、即ち、電磁波に対する過敏症を患っていたということかもしれないではないか、とわたくしは思い込み始めることとする。電磁波過敏症の携帯電話。


ところで、現在の携帯電話が何代目になるのか検討がつかない。
レンタルポケベルに始まり、初めて携帯電話を手にしてから約十年余。
わたくし自身の中では、4〜5台目くらいかしら、と思っているが、おそらくもっともっとあるのだろう。初めての頃の機種は殆ど記憶に浮かばない。
特に新製品マニアというわけでもないので、それぞれ必要に駆られて買い換えた。
タクシーの中に置き忘れた。落として亡くした。水がかかってショートした。電池を替えるよりも安かった。諸々。こいびとでもこんな惨めな別れ方はしなかった、と言おうものである。
仕方ない。しち面倒くさいがまた更新である。
デザインや機能に対してそれ程口やかましいわけでもないので、兎に角、持病を持たない頑強な携帯電話というものを望みたい。
関係者諸氏にあられては、よろしくお願いをしたい。


本日の音楽♪
ハドーッ♪というイントロにかけてみました。
ジャガー」(西城秀樹