皇居にツチノコはいない

皇居に棲息する生物種については、いつぞや少しばかり論じたことがあるが(4月9日付け「今日もご飯を有り難く戴けるということ」を参照のこと)、第2回目の大規模調査を実施するとの報道から、期せずして、第1回目の論文を眼にすることが出来た。ありがたや。
http://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/18444.pdf
http://nels.nii.ac.jp/els/110004313489.pdf?id=ART0006482127&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1243322343&cp=
国立科学博物館の専報として植物編、動物編、昆虫編の3部に分かれて公表されており、わたくしの前回の関心であった比較的中大型の動物種について、どのような生き物魔物が棲息しているのかを以下に列記しておくこととする。

ほ乳類 2種
 ・アブラコウモリ
 ・アズマモグラ
(・ハクビシン?)
(・タヌキ?)

両生類 3種
 ・ウシガエルほか

爬虫類 9種
 ・ミシシッピアカミミガメ
 ・シマヘビ
 ・カナヘビほか

鳥類 69種
 (詳細 略)

魚類 (以下略)


わたくしの感想としては、ほ乳類の種類が存外に少ないということ。ハクビシンやタヌキは目撃情報や糞の跡等から、棲息しているには違いないとは思われるが、調査段階では確認できなかったらしい。もっと数多く棲息しているかと思っていたが。
まあ傘の頂点域にそんな沢山の種がいたら、それはアマゾンのジャングルだ。また、1種でも生息数が多ければ、それはまた小笠原諸島のヤギのようなものだ。皇居はそのどちらでもないだろう。
それと、ネズミ類やイヌネコ類は自然分布にはカウントしない約束事があるのだろうか。リスもアライグマもニホンザルも流石に定住はしておらないのか。


両生類、爬虫類に関しては、移入種が圧倒的に優勢らしく、在来種(シマヘビ、カナヘビトウキョウダルマガエル等)は周辺からの供給源がないこともあって、衰退の一途らしい。石垣の間とかに結構潜んでいそうな気はするが。
カメ目3種、トカゲ目6種というのは、しかしながら、そこそこの多様性があるようにも思える(両生類は少ない)。


本日の音楽♪
「京都慕情」(渚ゆう子