1個360円ナリ

「美味しくなければ返金する」というキャンペーンで銘打って出た、あのハンバーガーであるが、実際にどれくらいが返金されているのかというと、その最新実績値は、【2,284(返品個数)/1,191,897(販売個数)】ということで、「率」に直すと【0.2%】というのがその実態値ということらしい。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20090807/173160/


さて、この数値をどう見るか、多いと見るか少ないと見るか、様々な船頭さんの声が聞こえてきそうではある。
まず始めに、わたくしらしく、とても意地の悪い読み方として、故意にタダ食いを企図した腹黒い連中の数と捉えてこの数値を眺めると、500人に1人というこの割合は、まあこんなものかな、奥ゆかしいかな日本人、という感想になる。(この2千余人全員が腹黒いとは本気で思っていないので、悪しからず。)
次に、これら返品された商品が当然食卓の上に再び上がることはないだろうということを想像しつつ、飽食の問題としてこの数値を眺めてみると、ちょっと勿体なさ過ぎないかいという気持ちが沸き上がってくるのではないだろうか。正義感ぶって言えば、500個に1個が無駄になっているというこの割合、エコ的に見てちょっとどうかしらといった主張になるだろうか。
第三に、一度口にして、堂々返品が出来るという意味で、腹の据わった人間の度量をあらわす数値として捉えて見てみると、500人のトップに立つというこの人物の腹の据わり様はことほど左様に尋常ではないように思える。周囲のお定まりの視線を気にすることもなく、堂々と返品をする。相当な胆力のある人と見た。けれども、ちょっと筋を曲げて、実はその人は故意によるタダ食いの目的を持っていたとしたら……なんてことを考え出すと、結局それは第一のパターンだよな、けれども第二のパターンの考え方もあるし、第三のパターンも……ところで、これが佐●保バーガーだったらお互いに大変なことになるぞといったように、逡巡を繰り返した末に結局何が何だか分からなくなってしまいました、と言うのが本日の結論なのである。


要すれば、この【0.2%】から見えてくるのは、「口に合わないから返金」というのは、およそわたくしの常識の世界からは縁遠い、思惑渦巻く凄い世界らしいということである。


ほとんど関係のない話で最後締めようと思うのであるが、現在通う社食で大盛りザルソバを注文すると(プラス百円増し)、蕎麦自体の増量分は普通盛りの1割程度増しにしか過ぎないというのに、上に乗っかってくるキザミ海苔の量が普通盛りのそれの約3倍増しになっている。傍から見ると、こんもりとても迫力はあるのだが、それはとてもよく分からない大盛りザルソバなのである。
首を傾げながら、わたくしは食している。


本日の音楽♪
「大人になっても」スチャダラパー