無事是名馬

先週に報告をした携帯電話連続故障事案(7月30日付け「悪夢再び」参照のこと。)の顛末について、ケジメとしてここに取り纏めて記しておかねばなるまい。
この週末、真夏のかんかん照りの下をのこのこ歩いて、わたくしは、当該携帯電話会社の窓口を訪れたのである。
「実は1ヶ月に満たない前に修理をしたこの携帯の画面がまた故障をしたようなのです。」と窓口の担当者に件の携帯電話を手渡す。
担当者は、どれどれとしばらく携帯を眺め、その後、少しばかり操作をして、徐(:おもむろ)にこう言った。
「御客様。この画面をご覧になって、以前との違いはございますでしょうか。」
わたくしは、再び、(んげっ)と声にならない声を上げて、ようやく答える。
「あ、これ。これ、直っています。問題ありません。」
「それは、ようございました。」
「すると、故障ではなかったということでしょうか。」
「おそらく…」と担当者は再びボタンをいくつか押して、わたくしが故障と思っていたその状態を再現して見せる。
「このモードとこのモードを組み合わせたことによって、画面が故障したように見えたのだと思います。」
「それです。どうやって、元に戻すのでしょうか。」
「このボタンとこのボタンを押して…」とレクチャーを受けた後、わたくしが「助かりました。お騒がせをして申し訳ありませんでした。」と言うと、担当者は「1ヶ月に二度も故障ですと心配になりますが、そうでなくて、何よりでした。」とにこやかな笑みを返してくれた。
窓口対応レベル高し(星3つ)。


さて、前回、故障とわたくしが思い込んだ際に、(ネタ切れということも、是あり)久々にこの町の七不思議の一つにあの坂道をノミネートしようかとも思っていたのであったが、しなくてよかった。音楽室の無人で鳴り出すピアノのように、ありがちで、しかし、言われなき七不思議になってしまって、後日、恥をかくところであった。坂道には何のオーラも電磁波も存在しない。
そして、あの体格の良いカップルには、言われなき言いがかりをつけてしまったことをこの場で改めてお詫び申し上げねばなるまい。
当事者の携帯君にも「ふがいない」なんて言って、御免であったよ。


※験担ぎに、携帯のストラップ(というか根付け)として、目がぴょろんと飛び出す般若のアレをつけてみようかと思ったのであるが、さすがにやめた(どこで売っているのかな)。


本日の音楽♪
「翳りゆく部屋」(椎名林檎