ジャミラ発熱

夕べのことであるが、突然の高熱に襲われた。脇の下で測ったところ、38.5度。わたくしの平熱感覚からすれば、相当に高い体温域である。猫並みか。典型的な高熱作用であるところの全身の悪寒、筋肉痛、疲労、脱力感を伴って、大変に難儀な症状に陥った。
床に伏し、朦朧かつ混沌とする意識の中で、これが新型インフルエンザだったらさぞや大変なことになるであろうなあ、立ち寄り先の追跡調査なんかされたらわたくしのプライバシーが分かってしまって相当格好悪いわねえ、わたくしの周囲に居た人達もとんだ災難であること、こんなことで有名になってもちっとも嬉しくないだろうなあ、そもそも頭の中がぐるんぐるんしていて手記(日本人罹患者初の渾身のレポート!とか)なんて書ける状況ではないのだよなあなどとうつらうつら下らぬ事ばかり考えていた。
高熱の直接の原因は実は別なところにあったので、本気でインフルエンザだとは思っていないのであるが、一方で、これは高熱だけの特異的な症状だったりして、研究班が飛んでくるかもなどと明け方まで寝床の中で悶々と下らぬ妄想をして過ごす。
何はともあれ汗をかいて体温を下げたいのであるが、皮膚はかさかさのジャミラ状態で、汗腺は皆閉じてしまっている。年寄りみたいだなあ、としみじみ思いながら、もしもわたくしが後期高齢者の独り暮らしでこの状態になってしまったら、生命リスク含めてアウトに近いかもねえと心胆寒からしめた。夜中に何度も給水補給。躰が軋む軋む。
明け方近くに漸くうっすらと汗をかき、幾分熱を落としてくれたが、今度は、次第に頭が割れんばかりに痛くなってきた。ぐわんぐわんと日用雑貨による交響楽を演奏しているような痛みの縦波横波攻撃。
こうなるとやっぱりインフルエンザなのかしらねえ、でも季節性の方の奴。なんてことを考えて、インフルの恋人が心からなかなか離れない。難儀な症状ではある。
ふと、そう言えば、「サザエさん」の裏番組で「帰ってきたウルトラマン」を某ローカル局で放映しているのを初めて知って、思わずそれに見入ってしまったのがいけなかったのだろうか(帰ってきたウルトラマンに出てくる怪獣の中で好きなのは、ツインテールタッコング)などとも考えてみた。
『タラちゃん、貞子から呪いの方法を教えて貰うの巻』とかのタイトルを頭に浮かべる。


(追記)
インフルエンザに効く?サプリメントの記事。「理屈はどうでも良いから効いてくれさえすれば」という気持ちは分からないでもない。わたくし自身がそう言う状態に近いからそうした切望感は理解できる。けれども、矢張り効かないんだからしょうがない。誰かが効いたよと言ってもそれは誰も保証できない。安静に横になって汗をかいたほうが余程躰の回復には効果があるということなんだろう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090510-00000000-cnn-int


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「雨待ち風」(スキマスイッチ