あーちゃんが得意なのはシチュー

まるで銭湯のように、漫画の世界だけに少年漫画と少女漫画の線引きが厳然となされている理由が教育的指導に依るものなのかどうかよく分からないのではあるが、変な差別意識など持たずに垣根を払って、優れた作品を障害無く読める環境であれば良いと思う。


それで、その少女漫画のジャンルにいちおう入ると思うのであるけれども、今回も本格派少女漫画大賞のようなものを選ぼうと考えてみたところ、何はともあれ、KING of QUEENSとして、くらもちふさこ女史を外しては語れまい。

わたくしの好きな5作:
 ◆おしゃべり階段
 ◆いつもポケットにショパン
 ◆いろはにこんぺいと〜こんぺいとはあまい
 ◆天然コケッコー
 ◆駅から5分


オーソドクスと言えばオーソドクス。
古いと言えば古い。
偏っていると言えば偏っている。


くらもち女史の持ち味は、等身大の共感(喜怒哀楽)と小道具使いのうまさと散文的なストーリーテリングにあると思う。
わたくしが好きな作品群をみても分かるとおり、これらは1970年代から2000年代まで足かけ4つのdecadesに亘る中で発表され、それぞれの時代でそれぞれの時代の人達の共感を得ている。
このセンシビティだけをとってみても驚嘆に値しようというものである。
小田和正中島みゆきオリコンチャートに何十年にも亘って顔を出しているようなものであろう。
10代の若者と50代の壮老年が共通の話題で話すことができると言うことなのであるからして、それはそれは、奇蹟に近いものがある。


なお、コケッコーはDVDで保有済み。配役含めて不満なし。


本日の音楽♪
くらもち女史とは対照的に、時代性という観点から、吉田まゆみも脳裏に浮かんだ。
吉田まゆみ(アイドルを探せ)と言えば、即座に思い浮かぶのが千ちゃんなのであるが、これは小椋冬美作品を意識して作ったのだろうか。それにつけても、余りに懐かしすぎる。当時の彼は体重50㎏台であったと思う。とても痩せていた。一時期太って、ロン毛と不精髭が似合わなかった。今は識らない。
「リップスティック・グラフィティ」(大江千里