おじゃる

東●ハンズで「ギガプリン」というものを見かけた。
20人分の巨大プリンの素(製作キット)なのだそうである。
開発者はきっと自分の子供時代の夢を実現させるべく、確信犯的に狙ったに違いない。大人になって子供の頃の夢を実現するというのは、大変美談のようにも聞こえるが、実は結構無理矢理力任せの実現であったりして、それはそれで「大人買い」と同じ行動原理なのだろう。

それはともかくとして、巨大プリン独り占めというそのアイデアや良しであるが、値段は3千円ほどもするため、いくら大人買いを勧められても、躊躇の材料となる。わたくしならば、自分で卵と砂糖と生クリームとバニラビーンズとそれから、おバケツを買ってきて、そこそこ大きなものを作るわ、と思った。

確かに子供時代に、親に隠れてこっそり、ハ●スのプリンミックス(同社の”エル”は牛乳を必要とするため、贅沢品として敬遠されていた…)一箱丸ごとラーメン丼で作って(しかも、用法の1.5倍ほどの水で薄めて文字通り水増しさせて大きくして)、テーブルの前でウハウハ悦に浸っていた記憶が懐かしい。
ドーム球場型に歪んだどんぶりスケールの水増しプリンは、自分の重みに何とか耐えながら、どべろんどべろんと切なそうに身を燻(:くゆ)らしていた。
ギガは、それを4〜5倍にしたスケールであろうか。自重でぐしゃりと潰れることはないのだろうかと心配になったが、デモビデオを見ている限りは、しっかりからだを支えている。
一体どれくらいの大きさにまで、プリンは自重を支えることが出来るのであろうか。

おそらく、そういうことを確かめた物好き日本人は、きっとどこかにいるに違いない。恥ずかしがって出てこないだけなのか。
そうとしても、例えば、まち興しの一環で、《ギネスに挑戦!》とか言って、熱心に巨大串焼きや巨大海苔巻き、巨大ハンバーグ、巨大鍋を作っていたりするのだから、どこかのまちでも、《巨大プリン作りに挑戦!》とか言って、挑戦してみて欲しい。
せいぜい、問題は、潰れないようにすることと、どうやって冷やすか(北国の冬のイベントにすれば、野外気温で固まるから、大丈夫)だ。

こっそり、たっぷり、ゼライスや寒天を入れて固めたりしてね。けれども、案の定、内部告発をされて、別な意味でマスコミの話題になったりして。インチキ発覚、偽プリン!とか。「あれはプリンじゃなかったのねっ、どうりでちょっと歯触りが違うと思ったわっ」とか言う参加者の憤りの声が添えられたりして。

あるいは、年越し行事として、某社のプッチン装置を装着してカウントダウンなどをしたら大盛り上がりだ。「3,2,1せえの、プッチン!」→「グシャッ(どべろ〜ん)」→「………」とか。自前プッチン装置は、どこぞの企業から権利侵害の訴訟が起こされるかもしれない。
そういったまち興しがあれば、きっと、おじゃるや電ボらが馳せ参じ、いずれにせよ、そのまちの名声が上がること間違いなしである。

[蛇足(まち興しに関連して)]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090126-00000015-yom-soci

外来魚駆除をかねて、地場産オリジナルデラックスハンバーグという努力とその意気を多とする。しかし、どうしても佐世保の追随としか見られない。「二匹目の泥鰌を亜米利加鯰(そつくりさん)使って狙ってみました」という洒落も分からないでもない。しかし如何せん、インパクトが継続効果が足りない。いっそのこと、地元商工会か自治体は、亜米利加鯰号とかいう改造バンでも拵えて、スブラキ屋よろしく、都会にゲリラ的に出没してみてはどうか。車のデザインや衣装など考えているだけで、楽しくなってくる。その際は、ハンバーグも宜しいが、鯰の蒲焼の香りが昼下がりの都会人たちを程よく刺激し誘引するであろう。

本日の音楽♪
「薄荷キャンディ」(キンキキッズ